師匠▶▶ 超長秋時代 ④
- 2017/10/26
- 09:48
息が苦しい。立っていられない。道端に思わず座り込んでしまった。15年間の百姓生活で、体力の限界を初めてまざまざと感じた。先日稲刈りを終えて資材を片づけている最中のことだった。今年の田は稲が倒伏したため機械が使えず、全面的に手刈りになった。友達夫婦が援軍に来てくれたが、資材の運搬、刈り取り、稲架の組み立て、稲掛け、電動カッターによるワラまきと2日にわたって重労働が続いた。おまけに夏が戻ったような暑さ...
兎▶▶▶ 超長秋時代 ⑤
- 2017/11/19
- 21:09
ですよね。師匠からご覧になれば、ワタシなど初秋ですよね。親に言わせれば「要らん苦労を好きでやっとる」部分があり(もちろん好んでなどいないのですが)、海外で暮らし続けるには困難が伴うものでして。あまりにも降りかかる火の粉が多く、振り払うのに明け暮れていると、いい加減、火種も尽きたように思えて、そこに人生の「秋」を感じたりもするのですが、これがなかなか静まらない。「今度はこう来たか」と驚く何かが起こり...
師匠▶▶▶ 超長秋時代 ⑥
- 2017/11/25
- 21:23
「要らん苦労」といえば、私の半農生活などまさにそうだ。しかも「好きでやっとる」から始末が悪い。 百姓仕事は環境に敏感な生き物を育てているわけだし、人の力が及ばない自然相手だから毎日の天気に一喜一憂し、風や雨に動揺し、心底から気の休まるということがない。しかも人生の秋に貴重な体力を消耗している。小さな田畑にも目に見えて現れてきた温暖化現象に愕然とし、村の限界集落化に心を痛め、高速道やリニア新幹線の建...
兎▶ 居場所作り ①
- 2017/12/30
- 00:03
2017年も残り2日。「要らん苦労」の集大成になりそうな一大プロジェクトに押し流され、ブログの更新が滞ってしまいました。物事が大きく動く時というのは、全方向から見えない=読めない=捉えどころのない力が圧しかかってくるものですね。抗えない潮流に呑みこまれれつつ、遠くに浮かぶ、ほのかな光を見失わないよう、追い続ける。そんな師走でした。2018年は新たな「居場所作り」から始まります。その「場所」も決まらないまま...
師匠▶ 居場所作り ②
- 2018/01/04
- 23:59
居場所が落ち着かず中腰のままの年越し。異国でのこの境遇は相当厳しいだろう。遠くの光を早く引き寄せたいものだね。兎さ吉の質問には二つの点が含まれているようだ。①なぜ半農を居場所としたか。茨城の百姓の血を引きながら都会育ちだったせいか、小学生の頃から土に親しむ暮らしにあこがれていた。会社を辞めて時間ができたし、田舎に古家を買える程度の退職金が入ったので、長年温めていた夢を実現させた。もちろん移住を考え...
兎さ吉▶▶▶ 居場所作り ⑤
- 2018/04/03
- 13:59
ご無沙汰しています。最後に更新して以来、2月は各方面への手続きに、3月は現場漬けで居場所作りに励んでいました。にもかかわらず、いまだに新店舗に電話回線はなく、そのためカード支払いも受け付けられず。棚とミニカウンターの設置も延び延び、郵便物はまだ旧店舗へ届いているようで。1月末から客側ができる準備を全てやり尽くしていても、です。改装だの、引越しだの、業者に任せればよいと思われるかもしれません。しかし、...
兎さ吉▶▶ おひとりさま問題 ③
- 2018/07/25
- 02:15
前回いただいた、師匠からのネット書簡を拝読して人生の目的は理解者に出会うことであり、究極の幸福は最大の理解者を得ることである。そんな言葉が浮かんできました。そのためにはコンテンツが必要だ。中身がなければ、自分を知ってもらうきっかけもできません。思えば、形こそ違え、師匠も私も好きなことができていて、それを理解してくれる人がいて、おひとりさまではない。これは非常に幸せなことです。実店舗の移転と改装作業...
兎さ吉▶▶▶ おひとりさま問題 ⑤
- 2018/09/06
- 01:34
父が、いよいよ「おひとりさま」になりそうな気配です。母が「特養」から病院に移ることになりました。その父も膝の痛みで外出が億劫になり、運動不足で腰まで傷め、家事を完全にアウトソーシングしているらしいので、老化は急激に進行しているはずです。父の心の支えといえば、長年飼っている18歳になる老猫。ヒトに換算すれば88歳。父母より高齢です。いつ亡くなってもおかしくありません。本人の予測では、妻(母)、猫、自分の...
師匠▶▶▶ おひとりさま問題 ⑥
- 2018/09/12
- 17:51
兎さ吉が「おひとりさま」に近づきそうだという話だが、親を亡くすのは大方の人が味わう経験。順当な人生の証左だろうね。その逆だったら親をひどく悲しませる。 思うに、間違いなく一番こたえるのは伴侶を亡くすことだろう。我が伴侶はまだ健在だが、容易に想像がつく。でもその度合いは人それぞれのようだ。 先日、床屋の細君に頭を刈ってもらいながらいつものように世間話。「ああいう人、いいわねえ」と彼女が話題に持ち出し...
師匠▶ ホームセンターなるもの ②
- 2019/04/16
- 21:15
私もホームセンターにはたまに出かける。田舎のホームセンターには百姓仕事用の道具や資材が豊富に揃っているからだ。というより、従来の小売店はシャッター街の一角になってしまって、ホームセンターに行くしかない。
はさみ1本買うのにだだっ広い駐車場に自動車を止め、棚で区切られた迷路をあちこち歩き回り、目的の棚であれこれ品定めし、レジに並ぶ。兎さ吉の言うように、品物が多過ぎてうんざりする。
先日、霧吹きが必要...