ユズのサービス大人気
- 2020/12/24
- 22:00
冬至の前後はユズの季節。今年も私の乗用車と野田さんの軽トラを連ねて町内の山間地の畑に収穫に出掛けた。
例年なじみの栽培農家に1~2本の木を私たち用に割り当ててもらっているが、今年は取り残してある3本が私たちの木になった。全部収穫すればコンテナ10箱近くになるだろうか。かなりの量だ。
今回は半分だけ収穫して東京に持ち帰ったが、我が家でジュースにしたり親戚に分けたり歳暮のお返しに送ったりしても使い切れない。しかし、そういう場合のユズの活用法は懐に温めてあった。近所の飲食店に客へのサービス用として無償で配るのだ。
近所にある2軒の中華料理店はどっちも中国人の店主が1人息子を東京の大学に入れようと懸命に働いている。お好み焼きの店では女手1つで育てた1人息子が大学を出て、日本の会社で活躍している。
目標を持って異国で奮闘する彼らを応援する積もりで、私たち夫婦は常連客になってきた。長い店はもう20年来の付き合いだ。
採り立てのユズを3個ずつ袋に小分けして箱に入れ、各店に運んだ。店の人がいちいち説明しなくても済むように、私がパソコンで「お持ちください」と呼び掛ける小さなビラを作って箱に添えた。
ある店では私たちの見る前で、帰る客に渡した。「いいんですか?」と驚く女性客。喜ばれている。後で聞くとどの店も超人気で箱はすぐ空になったそうだ。
来春限りで私たちは山梨から撤退する予定だから、ユズ採りも今回が最後になる。ユズ農家にそう告げると、「木の世話はこっちでするんだから、来年も採りにだけ来てよ」と熱心に勧められた。
東京での予想以上の人気と農家の懇請。店にも客にも喜ばれ、少しでも生産者のためになるなら、ユズ採りだけのためにわざわざ行くのも悪くない。
体にも懐にも負担になるが、またやってみるか。来年のユズ採りへのモチベーションが高まってきた。
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